薩摩琵琶を習いたい方へ 水島結子門下の稽古紹介【2026年版】
琵琶教室について、最近あらためて考えたことを書いておきます。 これから琵琶を習ってみたい方にも、いま稽古している方にも、わたしがどういう気持ちで教室をやっているのかを、一度きちんとお伝えしておきたいと思いました。
薩摩琵琶鶴田流 水島結子
薩摩琵琶鶴田流 水島結子

わたしが大事にしているのは「師弟関係」です

習い事にはいろいろな形があります。 カルチャーセンターのように、気軽に、好きなときに通える形もあります。それはそれでいい形だと思います。 ただ、わたしの教室はそうではありません。 わたしは師弟関係を大事にしています。 琵琶を人生の中心に置いて、琵琶を通して成長してほしい。 うまく弾けない日も、思うようにいかない日も、琵琶を自分の鏡として向き合ってほしい。 そう思って教えています。 ですので、「ちょっとやってみたい」という段階の方に、いきなり入門していただくことはしていません。 軽い気持ちを責めているのではありません。入り口が合わないだけです。
琵琶は、自分と向き合う道具でもあります
琵琶は、自分と向き合う道具でもあります

まずは、弟子の稽古場へ

とはいえ、「まず琵琶に触ってみたい」という気持ちは、とても大事です。 そういう方には、わたしの弟子が開いている稽古場をご案内しています。 東京・世田谷の 薩摩琵琶鶴田流 豪徳寺稽古場 です。 鶴田流・水島結子門下の久美子さんが開いている稽古場で、わたしが監修した教材・音源・教え方で稽古をしています。

体験のご案内(豪徳寺稽古場)

開催日 水曜・日曜 11:00〜16:00(カレンダー参照)
所要時間 1時間半
体験費 3,000円(おひとりあたり)
人数 基本的に1回おふたりまで(3人〜はご相談)
申込 稽古場サイトのお問い合わせから「体験教室①」と明記して
稽古場のことは、スタディチェーンの取材記事にも載せていただきました。 そこで続けられそうだと思えたら、あらためてご相談ください。

まず1年、豪徳寺で

わたしのところで習いたいと思ってくださる方には、まず豪徳寺稽古場に1年ほど通って、発表会にも出てみてくださいとお願いしています。 1年かけて基礎を続けていただかないと、わたしが直接お教えするのは難しいのです。 そのうえで「これからも続けたい」と思えたら、わたしの稽古に上がっていただく、という形にしています。

入門までの道のり

① 豪徳寺稽古場で体験

② そのまま1年ほど稽古を続ける(発表会にも出ていただきます)

③ 続けたい気持ちが固まったら、わたしの稽古へ

1年というのは、ふるいにかけているのではありません。 続くかどうかは、やってみないと自分でも分からないからです。

「見て覚えろ」はしません

琵琶歌の発声や歌い方で、わたし自身がとても苦労してきました。 何がどう違うのか分からないまま、何年も手探りだった時期があります。 だからうちの稽古では、言語化と再現性にとても力を入れています。カリキュラムもきちんと組んであります。 「見て習え」の時代は、もう終わったと思っています。 みなさん忙しいですし、稽古の時間も限られています。 ですので、「ここが、こう違います」と具体的にお伝えする指導をしています。

古典が、すべてのベースです

そのうえで、琵琶をやる以上は、真面目に取り組んでいただきたいと思っています。 古典が、すべてのベースです。 古典曲以外を弾いていただくのは、もちろんかまいません。 ただ、古典をやらずに弾き方や奏法だけを習いたい、というご希望にはお応えしていません。 古典は、やってください。

稽古のかたち

回数 月2回、稽古に来ていただきます
オンライン 月1回のオンライン稽古があります。基本は月1回ご参加いただきます
オンラインが苦手な方 Zoomがどうしても難しい方は、月2回とも対面でどうぞ
録画 オンライン稽古は録画が残ります。見返せるように、Facebookの非公開グループに入っていただきます
録音 対面の稽古は録音していただいて大丈夫です
連絡 グループLINEに入っていただきます
伝統芸能の稽古場は、録画できないところがほとんどです。 あとから自分の稽古を見返せるのは、わたしはとてもいいことだと思っています。 録音も、ぜひしてください。スマホで録ると容量がすぐいっぱいになるので、小さなICレコーダーがあると楽ですよ。

お金のこと

包み隠さず書きます。
月謝 1回 10,000円(1時間) ※新しく入られた方
発表会の参加費 9,000円
積み立て 月1,000円。発表会に出られない月も納めてください
お礼・お中元・お歳暮 必須ではありません
積み立ては会場代です。発表会に出られない場合もお返しできませんが、場所を押さえておくためのお金なので、必ず納めていただいています。 発表会のたびに先生に包む、お中元やお歳暮を贈る——そういったお気遣いをいただく方もいらっしゃいますが、必須ではありません。 稽古代以外の費用は、基本的にご心配いりません。気をつかわせたくないので、ここははっきり書いておきます。

年に4回ほど、集まってごはんを食べます

夏の会、新年の会、そして発表会のあとの打ち上げが年2回。あわせて年に4回ほど、みんなで集まってごはんを食べる機会があります。 参加は必須ではありません。 ただ、琵琶をやっている仲間というのは、なかなかいないものです。 同じ稽古をしている人と打ち解けていただけたら、わたしはうれしいです。

楽器のこと

稽古場で借りる分は無料です

稽古場に置いてある琵琶は、通っているあいだ、貸し出し代をいただいていません。 撥と譜面だけ持って来ていただければ大丈夫です。琵琶を担いで電車に乗らなくてすみます。

持ち帰って練習したい方へ

ご自宅でも弾きたい方には、月5,000円でお貸ししています。楽器・撥・ケースのフルセットです。

・外で演奏に使う場合は、事前に「ここで弾きます」とひとこと許可をとってください

・持ち運びでぶつけて傷つけてしまった場合は、実費で修理代をいただきます

・とはいえ、扱い方や運び方は最初にお教えします。構えて大丈夫です

・糸は消耗品ですので、ご自身でご用意ください(石田琵琶店でも、うちでも買えます)

ほかに「これを買ってください」というものは、特にありません。

楽器を買うときのこと

これは誤解されやすいので、ていねいに書きます。 楽器を買いたいという方には、ご相談に乗ります。 石田琵琶店以外のルートをご紹介することも多く、そのルートは、わたしでないとつなげません。 ただし—— わたしは「高い楽器を買いなさい」と言ったことは一度もありません。 わたし自身は、名人が使っていた楽器を使っています。何を差し置いても楽器にいちばんお金をかける、というだけのことです。 安い楽器がだめだ、と言ったことはありません。 人にはそれぞれ、人生の中での優先順位があります。その順番を、わたしが決めることはできません。 やってみたいという気持ちを、値段で否定するつもりは全くありません。 ここを誤解して、勝手に傷ついてしまう方がときどきいらっしゃるので、どうか誤解なさらないでください。 そのうえで、事実としてお伝えすると—— いい楽器は、人を育ててくれます。力を入れなくても音が大きく出ますし、弾いていて気持ちがいい。 ですから、ご予算を正直に教えていただけたら、その範囲でいちばんいいものを一緒に探します。予算を言っていただけないと、こちらも探しようがないのです。
舞台に立つということ
舞台に立つということ

続けていただくのが難しくなる場合

あまり書きたくないことですが、はっきりさせておくほうがお互いに気持ちよく稽古できると思うので、書いておきます。

・月謝の滞納があるとき

・ご連絡しても、お返事がいただけないとき

・稽古場での振る舞いが、あまりに礼を欠くとき

それから、もうひとつ。 「文化を広めてやっている」というお気持ちの方とは、たぶん合いません。 琵琶は、守られてきたから今ここにあります。 わたし自身も、師匠や先人から受け取ったものを、預かっているだけです。

さいごに

わたしは、琵琶に対して恥ずかしくない人生を生きようと思って、ここまでやってきました。 同じ気持ちになってください、とまでは言いません。 ただ、同じ琵琶を預かる者として、どうかと思うことがあればお伝えさせていただくことはあります。 それでも一緒に稽古していきたいと思ってくださる方と、長く続けていけたらうれしいです。 ビワビワ。
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