こんにちは。琵琶ゆんころです。
2回続けて書いた「自分に合った琵琶教室の探し方」が反応がよいので続きを書いてみようと思います。
今回は一つにしぼります。
自分に合った琵琶の先生を見極める基準
ネットで検索すると、色んな琵琶の先生がでてきますよね。
かくいうあなたも、私の記事をネットで見つけてくださっているわけです。
しかし、一般から見たらやたらブログを書いていたりYoutubeに動画を投稿している人=売れている人というわけではないことがわかります。
Wikipediaを自分で書いてえらい人ぶるのも簡単な世の中ですし、SNSなどをしなくても淡々とお仕事をされている方などはたくさんいるわけで…
では、どのように「いい先生」と判断すればいいのか考えてみましょう。
もちろんお人柄とか、功績とか演奏を聞いて感動をして…など色々きっかけがあると思いますが、私がおすすめするのは「教え方=言語化」が上手な先生です。
教える内容を言語化できる人を探せ!
芸事でその世界で有名な人から教わりたい、そう考える人はたくさんいると思います。
「〇〇先生の一番弟子」「〇〇賞を受賞」など…肩書はあったほうがいいですが、実はプレーヤーほど教えることに時間を割いておらず、教え下手な方がたくさんいるのです‥‥
私も琵琶教室を何年か運営してきて思うのですが、一人ひとり本当に課題がちがう、そしてそれをわかりやすくしなくては伝わらないと。
むしろわかりやすすぎるくらいに落とし込まないと、私の普通は、皆さんの普通ではないわけです。
私はもう20年近く琵琶にふれていて当たり前になっていることを改めて教える。
「見て学べ」「芸は盗め」なんて言葉は教える側からしたら言い訳です。
先日こんなツーイトをしました。
オススメできない先生は「芸は盗め」「見て真似ろ(そのわりに楽器を持たない)」「30年やればできる」とよくいう人。自分ができることについて言語化する能力は「できる」とはまた別なので伝える努力は必要。全部弟子のせいにしたらダメだよん( ´•౪•`)
— 水島結子◆琵琶奏者 (@biwayunkoro) November 8, 2020
昔のように師弟がひとつ屋根の下に住んで稽古がいつでも受けれる状況でもなく、稽古代を頂いているからには教える側の努力は必須。昔よりエンタメや趣味の範疇が広がって、時間もないなか「芸は盗め」なんて、習いに来ているお弟子さんに失礼だよね。
— 水島結子◆琵琶奏者 (@biwayunkoro) November 8, 2020
自分のできることを言語化して伝える、という訓練を演奏家はしていません。
これはかなり意識して訓練しないとできないことです。
この角度だからこう、こうするとこうよくなる、この姿勢はこうしたら保てる…など。
そもそも「言語化するってどういうこと?」
伝統芸能などは、確かに体で覚えこむ時期が多いです。
師匠から稽古をつけていただいて、自分の解釈などをせずにそのまま覚える。
むしろ自分で解釈してしまうと、変に考え込んでどうしようもない習得方法を意図せずしてしまったりするのです。
たとえば、琵琶の譜面に五線譜でメモしたり、耳コピで全く違ったリズムで勝手に歌ったり。
そんないらんことをするなーー単純に教わったことを覚えてよ!と言いたくなるのですが、それも当然。
なぜなら、私たちは琵琶の稽古の受け方なんて知らないからです。
だから教える側は琵琶の稽古の受け方から、教えてなくてはいけない。
そうでなければお弟子さんは今まで生きてきた中で培った何かを自分の中で繋げて必死で自己流で覚えようとするので、五線譜でメモったりしてしまう…こういう風にさせるのは先生の責任です。
稽古の受け方なんて教わらなくても常識でしょ、じゃ通じない時代です。
だって今はタウンページで琵琶教室探さないじゃないですか。
カセットテープで録音しないじゃないですか。
時代とともに常識なんて刷新されていきます。
昔の常識をいつまでも持ち続けて時代に合わせなかったら、現代人が琵琶に興味をもつことなんてできません。
私たちは性別も、得意なこと、考えていること、琵琶でやりたいこと、目指しているもの…ひとそれぞれみんな違います。
それを見極めながら言語化して方法を伝えるのはかなり大変なのですが、言語化できないということは逆にそれほど琵琶のことを自身に落としこんでいないともいえます。厳しい言いかたですが…。
琵琶についてわかりやすく指導してくれる先生を見つけ出せると、楽しい琵琶人生が待っているといえるでしょう。
今、先生に師事している方はためしに、録音させてもらっている稽古の様子をいつもと違う視点で聴いてみてください。
悪い例
「あーそれはそうじゃない」「そうじゃなくてこう」
みたいなやたら指示語が多い方は要注意。
良い例
「腕をこう曲げたら角度がよくなるでしょ」「手首を保つためにここにつけて、〇〇をこの線の上に打つつもりで」
具体的にどうすればどうなる、を指示してくださる指導はいいですね。
教える努力をされている先生なのだとうかがい知れます。
ちょっと上から目線な言いかたもあったかもしれませんが、本当に伝え方が下手な先生につくと苦労するので、あえて正直に書きました。
今はオンライン稽古もあったりするので、選択肢は広がることでしょう。