【保存版】知りたい!薩摩琵琶の値段と買い方

こんにちは。琵琶@ゆんころ(biwayunkoro)です。

琵琶を始めることにしたけど、いくらくらいするんだろう?
どこに行けば買えるのかな?

 

こんな疑問に答えます。

 

お金のことはずっと継続して習うとしたら費用の面は大きな問題です。

 

この記事で、琵琶を習う金銭的な心配が少しでも減ればと思い、記します。

 

現在私は17面所有していますが、学生のころはとても琵琶を買うのがたいへんだったので、お役に立てるとうれしいです!

 

薩摩琵琶が買える方法

薩摩琵琶の入手方法は4つあります。

①琵琶店で新品を購入
②古美術商・古道具屋で中古を購入
③習っている先生から中古を購入
④ヤフオク・メルカリで中古を購入

 

それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。

 

1琵琶店で購入

石田琵琶店
住所:東京都港区虎ノ門3-8-4
電話番号:03-3431-6548
営業時間 :9:00~17:00
休業日:日曜・祝日

薩摩琵琶の専門店として開業しているのは日本で唯一、東京・虎ノ門にある石田琵琶店のみです。

 

とくに五弦・鶴田流を習いたい方はこちらで購入するのがスタンダードになっています。

 

しかし、知り合いにしか売らない特殊な販売方法のため、一見さんは売ってもらえません。

 

先生についている方が、先生を通して注文あしてはじめてお客さんになる、という特殊な注文の仕方をしなくてはなりません。

 

それゆえに、琵琶を始めるハードルが上がっているとも言えます。

 

石田琵琶店の価格
琵琶の値段:45万円+消費税 約50万円~(片桑材の場合)

総桑材の場合 四弦は200万、五弦は250万円

撥の値段:練習用撥(欅、柊材)5万円~ 撥(柘植材)15万円~(木目により変動あり)

状態:新品 表の桑は最近は東南アジア製の桑材か?

支払い方法:現金一括(ローンなし)か銀行振り込み ×カード、分割

 

新品は鳴るようになるまで20年くらいかかるので、新品を買うとすぐにいい音を出せないのが残念かな…
でも、メンテナンスなども行ってもらえるから、安心だね
五弦を作れる作家が、現代にはいないので五弦琵琶の方はお世話になるだろうね

 

撥の形は一般的なものなのと壊れにくいため、個人的にはおすすめ。

 

現金一括払いのため、ある程度貯金しないと買えないのがネック。

 

工房森の子・松井産業

住所:岐阜県中津川市坂下474-3

電話番号:0573-75-3361

営業時間: 8:30~17:30 定休日: 日曜・祝日

桜材や安い材木で安価に提供してくれるよ
琵琶の鳴り方には個体差があるから、音を作れる人(さわりがイチからとれる人)がそばにいない場合は難しいかな
先生が調律できるひとであれば、練習用や入門用としては問題ないよ

もともと材木関係の職人さんで、一見さんでも問い合わせれば相談に乗ってくれて親切。

 

カタログ的なものがサイト上にあるので、イメージしやすい。

 

接着が甘いこともある。

 

象牙材の部分を樹脂で作っているため、作りがやや安っぽいのが難点。

 

撥の大きさが商品によってばらばらなので、撥はあたりはずれあり。

 

工房森の子・松井産業の価格

琵琶の値段:11万円+消費税~20万円 約15万円程度(材質による変動あり)

撥の値段:練習用撥(材質その時による)2万円~

状態:新品 

支払い方法:銀行振り込み ×カード、分割

 

 

ヤフオク・メルカリで購入

琵琶の値段:数万円+消費税  約20万円程度(材質による変動あり)

撥の値段:(材質その時による)1万円~

 状態:中古

 

薩摩琵琶だけでなく、楽器の木材は古いほどよく、特に鹿児島産の桑が最適であるが、保存状態が悪いと楽器が歪んでいたりすることが多々。

 

インターネット通販で売られている大半が琵琶の首が曲がっており、そのままは使用出来ないものが多い。

 

しかし、初心者には曲がっている判断がつきにくいため、そのまま購入して石田琵琶店に持ち込むケースが多発している。

 

修理代が10万以上することを考えると初心者が購入するのはおすすめできない。

 

撥も使い古されて、何度か切ってあることが大半なので小さめのものが売られているが、曲がったりしているものは使えないので、曲がっている場合は買わない方がよい。

 

3古美術商・古道具屋で購入

琵琶の値段:30万円+消費税~  約50、60万円程度(材質による変動あり)

総桑製で、有名な琵琶作家の場合300万ほどするものも。

撥の値段:(材質その時による)3,4万円~

状態:中古

支払い方法:銀行振り込み カード、分割対応の店も多い。

店舗の場合、前金としていくらか納入した後に分割払いに対応してくれる店あり。

 

最近の古美術商の値段を見ると、石田琵琶店の価格をもとに値付けされていると思われる。

 

鹿児島の桑材を使用している古いものが多いので、材質としてはよいが、楽器のゆがみやがあったり割れ、柱がとれていたりと修理の心得がないと難しい。

 

現時点では楽器が歪んでいると、どんなに修理しても完全には直らないので、初心者や楽器を判断できない人はふっかけられる可能性が大きいのでおすすめできない。

 

中古を買うのってリスクが大きいんだね…
初心者が、安いからって手をだしてわかるものじゃなさそうだなぁ…

 

4習っている先生から中古を購入

琵琶の値段:40万円+消費税~  約50~60万円程度(先生による変動あり)

撥の値段:練習用撥(欅、柊材)4万円~

     撥(柘植材)20万円~(使用頻度による変動あり)

状態:中古

支払い方法:現金一括か銀行振り込み 分割は先生による

 

総桑製のものや、有名演奏家が使っていたもので私が知っているの楽器の値段の上限は数百万円
名器といわれるものはだいたい数百万程度で、演奏家を渡り歩いているようです

 

クラシックの人に聞くと、プロが使うものは何億もするものもあるし
そこまで高くないって言われたけど…
でも、初心者用がないから高く感じるかなぁ

 

 一番多いのが、先生についたあとに一年くらいは楽器をお借りしながら琵琶に慣れつつ、先生から購入するパターン。

 

先生のものや譲ってくれる方を紹介してくれるなど様々だが、顔が見える人からの購入なので信頼性がある。

 

薩摩琵琶の買い方おすすめ

 

初心者の場合、①先生経由で石田琵琶店で注文か、④先生について先生から譲っていただくかするのがベストです。

 

私も薩摩琵琶の教室を開いていますが、楽器をはじめからすべてそろえる必要はありません。

 

先生によってはレンタルして持ち帰りをOKにしている教室もありますし、稽古場での貸し出しも応じている方も多くいます。

 

 

何もわからない状態で中古で買って失敗するよりも、しばらく教室に通って、先生の指示を受けるのがいちばん安心です。

 

それゆえ、はじめは楽器よりも教室を探した方がよいですが、いくらかかるか知ったうえで教室を探したほうがいいと思います。

 

古美術商も、最近は石田琵琶店の価格をもとに値段付けしているようなので、素人だと欠陥に気が付かずに購入して使えず、さらに修理に出すケースが増えています。

 

修理代だけで10万以上することが多いので、気を付けてください。

完全に直らない場合も多いです。

 

 

ここまでくると、薩摩琵琶って結構高くない?って思いますよね。

 

私は大学2年の春に購入しましたが、高かったです笑

 

考え方によっては、一生の趣味に最初だけ50万投資してその後何十年もできると思うとそんな高くなかったかな…と思います。

 

私の場合は、昔の名匠の総桑の琵琶を譲っていただいたり、お弟子さん用の琵琶を買ったりと相当琵琶に費やしていますが、趣味で習う方は一面(琵琶の数え方は面、です)あれば何十年も事足ります。

 

クラシック音楽だと、子供用、練習用、プロ用…などと段階を分けて楽器を買い替えなくてはいけませんがその必要はありません。

 

一面を大切に引き込んで自分の音を出せるようにするほうが、たくさんの楽器をもってあまり弾かないよりも全然いいです。

 

また、どんなにいい琵琶でも1000万を超える楽器には出合ったことがありません。ヴァイオリンなど平気で何億もするのに比べたらまだそこまで高くないと個人的には思います。

 

一生続けられる趣味として、買い替えなしでOKの薩摩琵琶は最初はコストがかかるけど
長い目で見ればコスパがいいのかもね…

 

すぐやめてしまいそう…と心配な方は、まずは教室で借りるなどして琵琶を続けられそうなら琵琶の購入を考えてもいいのではないでしょうか。

 

教室に通っている方や、先生も楽器の購入には苦労してきたはずなので、いろいろ聞いてみるのもいいかもしれません。

 

琵琶を始めてみたいけど、楽器がいくらするのか心配な方に向けて書きました。

 

業界からするとタブーなのかもしれませんが、いいものを安く提供するには琵琶界全体の底上げと、競合店が増えることが必要ですね。

 

私の教室では、琵琶のレンタル(月額4000円・外への持ち出し可)もしています。琵琶を担いで電車に乗るのは大変なので、教室にいらっしゃる際は、楽器を持たずに譜面と撥(持っている人)だけお持ちいただければ稽古が受けられるようにしています。

 

自分の楽器でないとイヤ!という方は、もちろんお持ちいただいて構いません。楽器の扱い方、ちょっとした修理の仕方もお教えしています。

 

 

 

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