こんにちは。
今日は「薩摩琵琶を習い始めたけど、稽古の受け方がよくわからないな…」という人に向けた記事です。
稽古の受け方って、そういえばあまり説明がないままいつのまにか稽古が始まっていることが多いですよね。
勉強の際のノートの取り方などもそうですが、「説明を受け取る力の優れている人」は、結果をうまくだしやすいです。
でも、ある程度稽古のやり方を理解すれば誰でも上達することができます。
自分がある程度できるようになるまでものすごく時間がかかったので、効率的に稽古を受ける方法をお伝えします
結論: メモる!!聞き直す!できているところは飛ばせ!
五感を働かせて稽古を受けましょう。味覚はいらないけど…
下記の物を稽古の際には持参しましょう。
なるべく忘れて借りることのないようにね。
琵琶の稽古に持って行くもの
1稽古中に持って行くといい物
筆記用具・ICレコーダー・調子笛・予備の糸(4弦)・ローセキ・さわりとりグッズ・手ぬぐい・指すり(使う人だけ)・チョーク
写真は私が実際に使っているものです。
指すりは私は使わないのですが、汗で滑らない人などにおすすめしています。
今は何でもAmazonで買えるから超便利ですね。
ローセキは近くに売っていないので、地方のホームセンターに行ってまとめ買いしていましたが、便利な時代になりました…指すりも売っている😢
ローセキの代わりにベビーパウダーを使う人がいますが、水を含むとべちゃっとするので、都度ローセキを刷るといいですよ。鶴田錦史スタイルはぜひローセキで。
チョークは100円ショップで一生分くらい買えます。
あまり普段から使いたくないものですが、演奏の前に急に糸巻きがきゅるきゅるいってしまうときのために、1本くらいは琵琶ケースにしのばせておきましょう。
ちなみに普段からチョークを糸巻きに塗りまくっている人は、見た目にもよくないですし、チョークの粉がせっかく鳴っている振動を止めてしまうのでやめましょう💦
意外と琵琶の音は繊細なものです。
いくらさわりをつけても、チョークで音吸われたら超意味ない😢
2稽古帰りに必要な道具
メモ帳・イヤホン
メモ帳は、A6以下の小さいサイズだと持ち運びしやすいのでおすすめです。
100円ショップなどでも、たくさん種類がありますのでお気に入りを見つけて、なんでも書き込むようにしてください。
稽古の際、筆記用具を持ってこない人が多いです。
大人になるとボールペン1本がなんとなくカバンの中に入っている程度の方も多いと思いますが、大人になったからこそ筆記用具は効率的に使い分けましょう。
私はフリクションの0.7の3色+黒をヘビーユースしています。
言わずと知れた、消せるボールペンですね。
赤は節を書いて、青は自分の苦手なところ、緑は予習用という感じに使い分け。
手ぬぐいは手汗を拭いたり、ローセキの粉をぬぐったり、琵琶の表面をさっと拭いたり何にでも使えるので一枚は入れておきましょう。
ただし、ちゃんとこまめに洗ってくださいね。
稽古中に糸が切れた場合は、さっと替えられるようにしておきましょう。
あと、糸を忘れて先生から頂いた場合はちゃんとお代を置いていくんですよ…!
貰いっぱなしにしないようにしましょう(笑)
時間もったいないからね
琵琶の稽古中の五感の使い方
1先生が許可してくださるのであれば、録音しましょう。
以前ご紹介したのですが、携帯のストレージがすぐにいっぱいになるので、ICレコーダーがおすすめです。
乾電池タイプのものが私は使いやすいのですが、Bluetoothイヤホンが使える最新のものを買う余裕があればそちらをどうぞ。
後で聞けるからいいや、と集中しないのはもちろんダメです。
2先生がお手本を示している間はじっと見る
全部先生と一緒に弾いたり歌ったりせずに、先生がどんなふうに演奏するかをじっと見てください。
稽古時間は、言うまでもなく先生をひとり占めです。
あなたのためにやってくれてるのですから、譜面ばかり見ていたり、自分の世界に没頭するのはものすごーくもったいない。
邦楽において譜面はメモです。
メモを何度も見たって正解は導けません。
自分の耳と、指で覚えるしかないんです。
そのためには、生の稽古を大事にしてください。
譜面を見続けて帰る人多すぎです😿
3適宜メモを取る
譜面に書いていなくて先生が「ここは上の節だよ」といったらさっと赤ペンで「上」とメモる。
「ここは落として」といったら、青で落とす印を書く。
後で見返してわかるくらいの殴り書きでかまいません。
終わったあとに家で書き直せばいいんですから。
譜面が汚くなるのがイヤという人は、何枚もコピーをとっておくか、自分で譜面を書きうつして綺麗に使うといいです。
結構衝撃な事実かもしれませんが、譜面に書き込みをしていない人ほどあまり上手ではありません…
という人がいますが、歌射ながら演奏してすべての配慮ってできますか?
琵琶は弾き語りなので、歌も、弾くほうも、間を作るのも、そして途中で調弦が狂って直すのも、ぜんぶ自分ひとりでやらなくてはいけないんです。
なるべくいつも同じ譜面を見て、譜面を見るたびに自然にできるくらいになるには相当時間がかかります。
自分の記憶力を過信し過ぎずに…
私は自分がものすごい信用できないので、とりあえず書きまくっています(笑)
録音を聞き直すとわかると思いますが、大概同じところを注意されている人は書いた方がいいです。
琵琶の後の五感の使い方
稽古の復習を直ちし、余計なことはしない
先生の稽古を受けてすごい集中したぞ~~疲れたなーと帰り道に即ゲームしたりyoutubeを見たりしていませんか?
もったいないです。
せっかく受けた稽古の復習は、終わってすぐにするのがベスト。
そして人間は、インプットできる量が決まっています。
せっかく集中して琵琶の稽古を受けたのに、帰りにゲーム実況など聞きながら帰ったら、脳みそが完全にゲーム実況で埋め尽くされます。
なるべく稽古の復習を聞くなり、譜面をなぞりながら自宅まで帰るのをおすすめします。
他の雑音は入れない方がいいです
結構耳を雑に使う人が多いんですが、目や耳からの情報って脳みそに結構影響があって、いらない雑音を大量にいれることは記憶の定着の妨げになるそうです。
なので、元気がない時はゲームや音楽をきかずに帰りましょう。
具体的にはどうすればいいの?
稽古を受けた方ならわかりますが、だいたい合っている場合はあまり褒められません。(私は前回より進歩がみられてたらちょっとは褒めますよ!)
何も言われないところは、だいたいできているので飛ばしてよいです。
というか、飛ばさないと弱点つぶしができないので飛ばしましょう。
やるべきは何度やっても注意された箇所、何度やっても正確に覚えていないところです。
覚えると言ったら変ですが、節を回そうとして変に声がひっくり返ったりとかした箇所やこうじゃない!と強調されたところを中心に振り返ります。
怒られてばかりでダメなんだ…と落ち込まず、出来ていないところを中心に稽古していけば、次回の稽古では言われなくなりますよ!
上記の方法は、上手くなりたいのに上手くなれない…と悩んでいる方に向けて書きました。
こんなにハードモードじゃなくて単にお稽古に行って楽しく稽古したいよという方は、ここまで厳しくやる必要はありません。
補足:靴下の替えを持って行こう
これからの季節、稽古場に上がる際は裸足はNGです。
知っている方も多いかと思いますが、素足で人のおうちにあがることは師匠のお宅でなくてもやめましょう。
靴下がすぐ汚くなってしまう方も、替えの靴下をカバンに入れておいて、玄関で履き替えて入室するようにしましょうね。
サンダルを直接裸足で履く季節はつい忘れてしまいがちですが、お互い気持ちよくお稽古を受けられるようにしましょう♪